かつて日本のメキシコ料理といえば、アメリカナイズされたハードシェルタコス(パリッとした揚げ生地)やファミレスの定番メニューというイメージが一般的でした。しかし現在の中目黒において支持を集めているのは、メキシコ先住民族の伝統製法であるニシュタマリゼーション(トウモロコシのアルカリ処理製法)を経た、自家製ソフトコーントルティーヤを看板に掲げる本格派です。
中目黒という街は、クリエイターや高感度なアパレル関係者が多く行き交い、「本物志向でありながらカジュアルに日常使いできるフード」を求める土壌が極めて肥沃です。手軽につまめて片手で完結し、グルテンフリー志向の健康意識にも合致するタコスは、まさにこの街のライフスタイルに完全にフィットしました。さらに、夜遅くまで営業するバーやカルチャースポットが多い街の特性と、深夜にしっとりとお酒とともに味わえるタコススタンドの相性は抜群であり、深夜営業の需要がブームを一段と押し上げています。