市川猿之助の一家心中はなぜ起きた?法廷で明かされた真相と現在

市川猿之助の一家心中はなぜ起きた?法廷で明かされた真相と現在

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警視庁は2023年6月に母に対する自殺幇助容疑、同年7月に父に対する自殺幇助容疑で猿之助を逮捕・起訴しました。検察側は「自らの名声失墜を恐れて両親を巻き込んだ責任は重大」として懲役3年を求刑。これに対し、2023年11月17日、東京地方裁判所は懲役3年・執行猶予5年の有罪判決を言い渡しました。控訴は行われず、判決はそのまま確定しています。

両親2名が死亡するという極めて重大な結果が生じたにもかかわらず、なぜ実刑ではなく「執行猶予」が付されたのか。裁判所が示した量刑理由の核心は、以下の3点に集約されます。

争点・判断項目法廷で認定された事実一般的な司法相場・基準判決への決定打・評価両親の自死意思の有無家族会議を経て両親自らが自死を決意・合意した事実が認定された本人の明確な承諾がない場合は「承諾殺人」や「普通殺人」(重罪)となるあくまで「自死の決断を手助けした」自殺幇助罪にとどまると判断心中企図の真実性自身も首を吊り、意識不明の重体で発見された(生存は偶発的)偽装心中や一方的な無理心中であれば情状酌量の余地は皆無被告人自身も本気で死ぬつもりであった点が強く考慮された社会的制裁と反省歌舞伎界の地位、出演作、社会的信用をすべて失い、深い自責の念を示した初犯であっても人命が失われた事件での執行猶予率は極めて低い「社会の中で罪を償わせることが妥当」とする裁判所の更生重視の判断

裁判所は、猿之助が自身に処方されていた睡眠導入剤をすりつぶして水に溶かし、両親に飲ませた行為について「自死を思いとどまらせる義務があったにもかかわらず、それを怠り手助けした刑事責任は重い」と厳しく糾弾しました。しかし、両親の明確な意思に基づいていたこと、自身も後を追って自死を図った経緯、そして社会的制裁の過酷さを総合的に勘案し、刑の執行を5年間猶予するという判断を下しました。

井上 凛
著者

井上 凛

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。