日本のスプリント界を牽引したふたりの軌跡は、まさにオリンピックの歴史そのものだ。リオデジャネイロオリンピックでは、男子4×100mリレーで銀メダルを獲得した山縣亮太と、日本女子陸上界のエースとして挑み続けた福島千里が、日本代表チームの中核として共に世界に挑んだ。
続く東京2020オリンピックでも、重圧と戦いながら日の丸を背負った2人の姿は記憶に新しい。男子100メートル競走の日本記録保持者としての責任を一身に背負う山縣を、同じく数々の日本記録を打ち立ててきた福島が陰ながら支え、互いにリスペクトを深めていった歴史がある。過酷な勝負の世界で同じ空気を吸ってきた経験が、ふたりの精神的な結びつきをより強固なものにしたのは疑いようがない。