日本のニュース番組やWebメディアで「フィリピンでM7.5の地震発生」と大々的に報じられると、「セブ島旅行を取りやめるべきか」「語学留学中の子どもを帰国させるべきか」とパニックになる相談が旅行会社や大使館に殺到します。しかし、ここにはフィリピンの国土スケールに対する重大な認知のズレが存在します。
フィリピンは7,000以上の島々からなり、国土の南北の長さは約1,850kmに及びます。これは日本の本州から九州・沖縄までの距離に匹敵するスケールです。例えば、震源が南部ミンダナオ島沖である場合、セブ島からは直線距離で400〜600km以上離れており、東京で発生した地震を大阪や広島で体感するのと同様、揺れを感じても現地インフラへの直接的打撃は皆無というケースがほとんどです。
外務省海外安全情報(フィリピン)の危険情報レベルを見ても、治安上の注意勧告(ミンダナオ島一部地域など)と自然災害リスクは厳格に区別されています。セブ島エリアは治安・災害の両面においてフィリピン国内で最も安全度が高い区分(レベル1:十分注意してください、または危険情報なし)を維持しています。「フィリピン=全土が一律に危険」という誤った図式に囚われない客観的な地理感覚が不可欠です。