現在適用されている身体障害認定基準において、下肢(股関節)の機能障害は主に「関節可動域」と「徒手筋力検査(MMT)」の数値に基づいて客観的に等級が判定されます。具体的にどのような状態であれば手帳が交付されるのか、等級ごとの分岐点を整理します。
股関節における可動域の評価は、屈曲・伸展、外転・内転の複合的な動きを測定し、正常な可動域の合計(340度)と比較して行われます。これに加えて、歩行や立ち上がり動作を支える大腿四頭筋や臀筋群の筋力レベルが審査対象となります。
- 4級(手帳交付あり):股関節の機能に「著しい障害」が残る状態。関節可動域が健側の半分以下(170度以下)に制限されているか、あるいは筋力が「半減(MMT3相当)」以下に落ち込んでいる場合に該当します。
- 5級(手帳交付あり):股関節の機能に「軽度の障害」が残る状態。関節可動域が正常値の4分の3以下に制限されている、もしくは筋力が低下している場合に認定されます。
- 7級(手帳交付なし):関節可動域の制限がわずかであり、筋力の低下も日常生活に大きな支障をきたさないレベルまで回復している状態。7級が2つ以上重複しない限り、手帳は発行されません。
両側の股関節を手術した場合や、膝関節など他の下肢関節にも障害を併発している場合は、指数計算による合算判定が行われ、3級や4級の上位等級に認定される余地が十分にあります。自身がどの等級に該当しそうかは、術後のリハビリを担当する理学療法士や、執刀を担当した指定医による計測値を確認することが判断の第一歩となります。