航空自衛隊大滝根山分屯基地の歴史は、昭和30年代初頭の米軍レーダー基地設置に端を発します。1955年代後半に航空自衛隊へと管理が移管されて以来、半世紀以上にわたって北日本と東日本の防空境界線を支え続けてきました。
なぜ福島県田村市の山頂が選ばれたのか。その理由は、阿武隈山系の最高峰である標高1,192メートルという圧倒的な見通しの良さにあります。電波は直進性が高いため、山などの遮蔽物がない高所にアンテナを設置するほど、遠方の低高度目標まで見通すことが可能になります。大滝根山の頂は、西は磐梯山、東は太平洋までを一望できる軍事地理学上の特等席でした。