バブル崩壊後の団体客減少によって一時は存続すら危ぶまれたエリアが、見事な復活劇を遂げています。その代表格である熱海や草津の軌跡を紐解くと、温泉街再生成功の理由には明確な共通戦略が存在していました。
熱海温泉の再生を牽引したのは、地元事業者と民間まちづくり会社の協働です。空き店舗をリノベーションした個性豊かなカフェやブルワリーが次々と誕生し、熱海温泉街最新スポットとしてSNSを通じて瞬く間に拡散。老舗干物店が手がけるダイニングバーや、熱海プリンをはじめとする食べ歩きスイーツの開発が、若年層や単身女性の足を呼び戻す原動力となりました。
地域が一体となり「町全体をひとつの旅館に見立てる」というコンセプトを掲げ、統一感のある景観保全や回遊性の向上に投資した地域こそが、厳しい観光地間競争を勝ち抜いています。