2005年、第87回全国高等学校野球選手権大会。大阪桐蔭高等学校硬式野球部のエースとして甲子園の土を踏んだ辻内崇伸は、まさに規格外の存在だった。右打者の胸元をえぐるストレートと鋭く曲がり落ちるスライダーを武器に、1試合19奪三振という圧倒的な投球を披露。鳴り響くサイレンとともに彼が投じる1球ごとに、観客席からはどよめきと歓声が交錯した。
この強力なチームを共に牽引したのが、のちに中日ドラゴンズの中核として活躍する平田良介だった。怪童と呼ばれた辻内と、勝負強さを誇る主砲の平田。二人が見せた投打の圧倒的なパフォーマンスは、同校の黄金時代を決定づける象徴的なシーンとして今なお語り継がれている。互いに背中を預け、全国制覇の夢を追った濃密な日課は、彼らのプロ人生の原点となった。