パニック障害との闘いを公言し、その実情をオープンに語った先駆者たちの足跡は重い。KinKi Kidsの堂本剛は、若い頃から幾度となく襲ってきた発作の恐怖と、音楽を通じて自分自身を救い出していった生々しい葛藤を語り続けている。無理に周囲へ合わせるのではなく、自分本来のテンポを取り戻すことの大切さを、彼の創作姿勢が雄弁に物語る。
また、中川家剛が劇場出番の直前にパニックに陥り、相方である弟・礼二の支えを受けながら一歩ずつ舞台へ戻っていったエピソードは、多くの当事者に勇気を与えた。周囲の理解と「できなくても責めない」環境がいかに回復を後押しするかを示す象徴例だ。さらに岩橋玄樹も自らのメンタルヘルスと真摯に向き合い、ソロアーティストとして新たな表現の地平を切り拓いた。Netflixで配信された特集やドキュメンタリー、そしてNHKの『ハートネットTV』などでも取り上げられた彼らの飾らない語り口は、病を抱えながら生きる現実を等身大の姿で伝えている。