そもそも、2000年代後半に全世界を席巻した『HEROES/ヒーローズ』とは何だったのか。平凡な人々が突如として超能力に覚醒し、運命に導かれながら地球の危機に立ち向かうという群像劇スタイルは、それまでのテレビドラマの常識を覆した。綿密に張り巡らされた伏線、予測不能なスピーディーな展開、そして映画並みのスケール感で描かれたグラフィックノベルのような演出は、一世を風靡した。
今や映画界やドラマ界の主流となったヒーロー物やアメコミ原作作品のブーム。その先駆けとなり、テレビにおけるSFアクションというジャンルの地位を不動のものにした足跡はあまりにも大きい。エピソードごとに提示される「世界を救え」というテーマと、キャラクターたちが抱える等身大の葛藤。その絶妙なバランスこそが、時代を超えてファンを魅了し続ける普遍的な強みなのだ。