少年ジャンプ+に特別読切として掲載された『アイシールド21 BRAIN×BRAVE』の熱狂は記憶に新しい。連載完結から長い年月を経て公開された新作は、デジタルプラットフォームの枠を超え、トレンドを瞬く間に席巻した。さらにNetflixなどのグローバル配信を通じてアニメ版に触れた海外の新規ファン層をも巻き込み、作品の持つ求心力は国境を越えている。
特筆すべきは、当時の読者だけでなく、デジタルネイティブの若年層にも名言の数々が強烈に刺さっている点だ。SNS時代における「持てる者」の可視化と自己肯定感の揺らぎに対し、泥門デビルバッツの泥臭い戦い方が、時代を超えた処方箋として機能している。作品を取り巻くこの熱気は、出版・アニメ産業全体における過去名作の再評価という文脈においても、極めて象徴的な現象といえる。