お賽銭といえば真っ先に思い浮かぶのが五円硬貨だろう。「ご縁」に通じるこの硬貨は、中心に穴が開いていることから「見通しが良い」とされ、昔から重宝されてきた。さらに硬貨を組み合わせることで、さまざまな語呂合わせの意味を持たせる習わしが存在する。
代表的な縁起の良い金額には以下のようなものがある。
・5円:ご縁がありますように
・11円:いいご縁がありますように
・15円:十分にご縁がありますように
・20円:二重にご縁がありますように
・25円:二重にご縁に恵まれますように(5円玉5枚)
・41円:始終いいご縁がありますように
・45円:始終ご縁がありますように
一方で、良かれと思って入れた硬貨の組み合わせが、語呂合わせの上では縁起の悪い意味に転じてしまうケースがある。代表格が10円玉だ。「10」は「遠」に通じ、「ご縁が遠のく」と解釈されることがある。また、500円玉は硬貨の中で最も高額であるため、「これ以上の効果(硬貨)がない」という意味にとられることもある。
さらに注意したいのが以下の組み合わせだ。
・65円:ろくなご縁がない
・75円:泣くようなご縁
・85円:やっぱりご縁がない
・95円:苦しいご縁
もちろん、これらは民間信仰や言葉遊びから派生した俗説に過ぎず、神道において教義として定められているわけではない。しかし、心理的な晴れやかさを大切にする参拝者にとっては、知っておいて損はない知恵といえる。