サドルの高さを変更すると、弦の振動長や張力が微妙に変化するため、必ずオクターブ調整をやり直す必要があります。12フレットの実音(押弦した音)と、12フレットのハーモニクス音を高性能チューナーで比較し、音程を一致させます。
実音がハーモニクスより高い場合はサドルを後方(エンドピン側)へ下げ、実音が低い場合はサドルを前方(ネック側)へ移動させます。3連サドルのテレキャスターでは2本の弦を1つのサドル前後位置で合わせるため、両弦のピッチ誤差が最も少なくなる妥協点(ベストバランス)を見極めるのが職人技です(※斜め加工が施されたアングルド・サドルや補正サドルの導入も非常に有効です)。
仕上げとして忘れてはならないのが、ピックアップの高さ調整です。弦高を下げると、弦とピックアップのポールピースが近づきます。テレキャスターの強力なマグネットが弦に近づきすぎると、磁力によって弦振動が引っ張られ(マグネットプル現象)、サステインの減衰やピッチの揺れ、低音弦のビビりが発生します。弦を最終フレットで押さえた状態で、ピックアップと弦の間隔がフロント:約2.5mm〜3.0mm/リア:約2.0mm〜2.5mm程度確保されているか確認し、プラスドライバーで高さを適正化してください。