リベロに求められる技術と役割は、スパイクを打たないという制限があるがゆえに、守備技術の純粋な先鋭化を求められます。時速120キロを超えるジャンプサーブや強烈なバックアタックに対し、ボールの回転を瞬時に見極め、腕の角度ひとつでセッターの頭上へ完全返球する能力は、まさに職人技です。リベロのミスはアタッカーのミスのように「次のプレーで取り返す」ことが難しく、交代してベンチに下がることもできないため、コート内の精神的支柱としての役割も担います。
対照的に、バレーボールで一番花形のポジションとして長年君臨してきたのがエース、すなわちアウトサイドヒッターです。ここで混同されやすいのが「アウトサイドヒッターとエースの違い」、そして「オポジットとの役割分担」です。
現代のアウトサイドヒッターは、単なる点取り屋ではありません。リベロとともにサーブレシーブを支え、自らレシーブした直後に助走をとってスパイクを打つという、極めて過酷なマルチタスクをこなします。守備を免除され、後衛からでもひたすら得点を奪い続けるスーパーエースであるオポジットの攻撃力と決定力とは異なり、アウトサイドヒッターにはトータルバランスとしての「上手さ」が極限まで求められます。