通勤の快適性を重視する20代にとって、スニーカーやノーカラートップスの導入は切実な関心事だ。大手人材サービスが2026年に実施した若手社員400名対象のアンケートでは、約74%の企業がスニーカー通勤を「条件付きで認容」していると回答した。しかし、問題はその「条件」の中身にある。
オフィスカジュアルスニーカーどこまでOKなのかという疑問に対し、現場の人事担当者は共通して「スポーツ感と薄汚れの排除」を挙げる。厚底すぎるダッドスニーカーや蛍光色をあしらったランニングシューズ、キャンバス地の擦り切れたスニーカーはオフィスにそぐわない。許容される王道は、アッパーにレザーや合成皮革を用いた「ミニマルな白・黒・ネイビーのコート系スニーカー」だ。装飾が削ぎ落とされたクリーンなモデルであれば、スラックスやロングスカートとも違和感なく調和する。
一方、オフィスカジュアルジャケットなしの許容範囲に関しても、明確な基準が存在する。夏季のクールビズや内勤業務においては、男女問わずシャツ・ブラウス・きれいめカットソー1枚での勤務が定着した。だが、社外のクライアントが来社する場合や他社オフィスへの訪問、経営陣が出席する重要会議では、羽織りものがないと「準備不足」と評価される場面が依然として残る。そのため、シワになりにくい軽量のテーラードジャケットやスマートなニットジャケットを自席のロッカーに常備しておく「置きジャケット戦略」が、実務上のベストプラクティスとなっている。