日常的に梅田を利用しない人々が陥る最大の盲点は、「駅構内の頭上案内サインは必ずしも最短経路を示していない」という交通工学上の事実です。
鉄道各社や地下街管理者が設置するサインシステムは、混雑緩和や動線交差の事故防止を目的として設計されています。そのため、ピーク時にボトルネックとなる細い通路(最短ショートカット)ではなく、「幅員が広くキャパシティの大きい通路」へと意図的に誘導するバイアスがかかっています。
例えば、JR大阪駅構内の一部案内標識に愚直に従うと、一度大丸梅田店の下を大きく回り込み、阪神百貨店の外周を迂回する広幅員ルートを歩かされるケースがあります。この「オフィシャルルート」は歩行環境としては安全ですが、歩行距離にして約80〜100メートル、時間にして2分強のタイムロスを生みます。今回紹介した「御堂筋南口直結エスカレーターからホワイティうめだ入口を抜けるライン」こそが、地元通勤者が阿吽の呼吸で利用している真の最短ストリートです。
さらに、ネット上で散見される「阪神百貨店の店内を突っ切ると早い」という裏ワザ情報にも注意が必要です。百貨店の営業中であれば空調が効いて快適なものの、催事や買い物客で通路が混雑しており、キャリーバッグを引いての素早い移動には全く向きません。2026年現在のリニューアル完了後の地下通路は十分に拡幅されているため、百貨店外周の公道地下通路を歩くほうが確実かつ最速です。