では、なぜリステリンには「歯石」に言及したシリーズが存在するのでしょうか。その答えは、製品が標榜している「リステリン 歯石 沈着予防」という明確な薬用表現にあります。
代表的な製品である「リステリン トータルケア 紫 効果」の根幹を支えているのは、ジョンソン・エンド・ジョンソンが長年研究を重ねてきた「薬用リステリン 殺菌成分」である4つのエッセンシャルオイル(チモール、L-メントール、1,8-シネオール、サリチル酸メチル)です。これらはバイオフィルムの深部にまで素早く浸透し、歯石の元凶となる原因菌を徹底的に殺菌します。
さらに、かつて販売されていた「リステリン ターターコントロール」や現在のトータルケアシリーズに配合されている重要な有効成分が、塩化亜鉛(ジンククロライド)です。亜鉛イオンには、唾液中の遊離カルシウムが歯垢に結びつくプロセスを競合的にブロックし、結晶化を阻害する化学作用が認められています。
つまり、リステリンが実現するのは「これから付着しようとする歯石を未然に防ぐ防御作用」であり、「すでに石のように固まって歯根に強固にへばりついた既存の歯石を破壊する作用」ではありません。承認された医薬部外品の効能効果にも「歯石の沈着を防ぐ」と明記されており、剥離や融解を謳った文言は一切存在しないのが公的な事実です。