ネット上やSNSでは「古代魚の顔や目がどうしても苦手」「不気味すぎて直視できない」といった声が根強く見られます。古代魚が怖い理由を認知心理学や進化生物学の視点から分析すると、人間が持つ「不気味の谷現象」や「捕食者回避本能」と密接に結びついていることが判明しています。
現生の真骨類(タイやサケなど)は流線型のしなやかな体躯と表情に近いヒレの動きを持ちますが、古代魚は全く異なります。分厚いガノイン鱗に覆われた硬直した肉体、感情の伺えない白濁したような眼球、そして頭部全体が骨板で覆われたヘルメット状の構造は、人間にとって「生命体というより機械や異形のモンスター」として知覚されやすいのです。
代表的な例が、約4億年前から姿を変えていないとされるシーラカンスです。調査資料や海洋ドキュメンタリーで紹介されるその姿に対し、視聴者からは「シーラカンスが怖い」という反応が後を絶ちません。光を反射して怪しく光る無機質な眼球や、まるで人間の腕のように蠢く肉厚の鰭(ひれ)は、日常的な魚類のイメージを根本から破壊する異質さを放っています。