三平の笑点加入時、世間の期待値は極めて高いものでした。その背景には、昭和の爆笑王と称された父・初代林家三平の存在と、芸能界屈指の知名度を誇る海老名家の家族構成(母・海老名香葉子、兄・九代目林家正蔵、姉・泰葉や海老名美どり)があります。名門のサラブレッドとして、加入当初から常に「初代のような爆発的な笑い」を求められる宿命にありました。
しかし、現代の大喜利は一瞬の間合いや短いフレーズでの瞬発力、さらにメンバー同士の毒舌やキャラクターのぶつかり合いが重視されます。持ち前の人の良さや育ちの良さが災いし、三平の持ち味である「愛嬌」や「丁寧な語り」が、テンポの速い番組内では空回りしてしまう場面が散見されました。
インターネット上では「林家三平はつまらない」「回答のテンポが遅い」といった辛辣な書き込みが相次ぎ、毎週の日曜日夕方になるとSNSのトレンドにネガティブなワードが並ぶことも珍しくありませんでした。本人はエゴサーチを公言していたため、それらの批判を真正面から受け止めてしまい、プレッシャーから本来の明るさを失いかける悪循環に陥っていた時期もありました。