『新宝島』を語る上で欠かせないのが、映像作家の田中裕介氏が手掛けたミュージックビデオです。フロントマンの後ろでポンポンを持ったチアリーダーたちが一糸乱れぬステップを踏み、メンバーが無表情で演奏するシュールな世界観は、公開直後から大きな衝撃を与えました。
このMVの元ネタとなっているのは、昭和の伝説的バラエティ番組『8時だョ!全員集合』や往年の歌番組『ザ・ベストテン』です。オープニングのセットの質感、テロップのフォント、バックダンサーのレトロな振り付けに至るまで、70〜80年代の日本のテレビ黄金期を徹底的に再現しています。
どこか哀愁が漂いながらもコミカルなこのダンスは、ネット上で数々のパロディ動画を生み出し、TikTokやYouTubeを通じて再燃を繰り返しています。サブカルチャーの文脈を持ちながら、子どもから大人まで直感的に楽しめる仕掛けこそが、爆発的な拡散力の要因となりました。