リリースから年月が経った現在も、SNSや動画配信プラットフォームのコメント欄には『狭心症』に対する生々しい証言が書き込まれ続けています。
リスナーコミュニティの声を精査すると、「思春期に聴いて価値観を根底から覆された」「鬱病のときにこの曲だけが自分の痛みを代弁してくれた」という熱狂的な共感がある一方で、「精神的に余裕がないときは絶対に聴けない」「MVの残像が焼き付いて離れない」という拒絶反応も少なくありません。この極端な二極化こそが、表現が妥協なく芯を捉えている証拠です。
また、本作はライブで演奏される機会が極めて少ないことでも知られています。2011年の全国ツアー『絶体絶命ツアー』など限られたステージで披露された際には、重苦しい照明と野田の鬼気迫る絶叫によって、会場全体が静まり返るほどの緊張感に包まれました。演奏に求められる精神的・身体的エネルギーがあまりにも膨大であり、軽々しくセットリストに組み込めない「聖域」として扱われています。