歴代グランプリ受賞者やOBモデルの顔触れを振り返ると、阿部寛や田辺誠一といったレジェンドから、現在の映画・ドラマ界を牽引する坂口健太郎や成田凌、宮沢氷魚、鈴鹿央士など、錚々たる名前が並びます。
彼らの過去のインタビューや当時のオーディション秘話を紐解くと、選考段階において際立っていたのは「完璧に作り込まれたモデル像」ではなく、「独特のニュアンスを持った佇まい」でした。坂口健太郎はかつての手記や特番インタビューの中で、「オーディション当日は気負わず、普段通りの古着を着て自分らしく会場へ向かった」と述懐しています。また、成田凌も美容師時代に現場の直感で応募を決断し、その唯一無二の気だるげなアンニュイさと服への情熱で選考委員を惹きつけました。
メンズノンノ編集部が求めているのは、単なる美男子ではなく、「どんな服を着せてもその服のストーリーを引き出せる個性」と、「時代の空気をまとう清潔感」です。歴代受賞者に共通するのは、整った顔立ち以上に、写真に収まった際の立体感や、編集部スタッフが「この服を着せてロケに行きたい」と直感させる余白の美しさを持っていた点です。