検索エンジンやSNS上には、手軽さを強調するあまり技術的な事実と乖離した情報が流通しています。失敗を防ぐために正すべき「2大誤解」を取り上げます。
誤解1:「生米パン ミキサーなし 作り方」の甘い罠
ネット上には「ミキサーを使わず、HBの羽根だけで米を砕いて焼ける」という情報が存在しますが、これは極めて危険な誤解です。過去に存在した生米粉砕専用機(三洋電機のGOPANなど)と異なり、現行の一般的なホームベーカリーの羽根とモーターは、固い米粒を粉砕する構造になっていません。水に浸した米をそのまま入れて羽根を回すと、モーターの過熱・焼き付きやテフロン加工の破損原因となります。
ミキサーを使わずに作る唯一の現実的手段は、すり鉢で米をすり潰すか、最初から微細粉末化された製パン用米粉(リ・ファリーヌやミズホチカラ)を使用することです。「道具なしの手軽さ」を謳う不確かな情報に惑わされない注意が求められます。
誤解2:「米粉パンコース」を選べば生米でも勝手に焼けるという錯覚
各社製品に搭載されている「米粉パンコース」の多くは、あくまで市販の米粉(でんぷん損傷の少ない微細粉末)を使用することを前提にプログラムされています。浸水させた生米のペーストは粘度や水分含有量が米粉生地と大きく異なります。そのため、米粉コースでそのまま運転すると発酵過多に陥るケースが多く、あえて「早焼きコース」やマニュアル設定の「発酵短め+しっかり焼き」を意図的に選択する工夫が必要です。