マリーナベイサンズの傾きは欠陥か?52度の構造と倒壊リスクの真相

マリーナベイサンズの傾きは欠陥か?52度の構造と倒壊リスクの真相

マリーナベイサンズの傾きは欠陥か?52度の構造と倒壊リスクの真相とはどのようなものなのか? 主要なファクトを簡潔に解説します。

Q1:客室の中にいると傾きを感じて酔ったりしますか?
A1:全く感じません。外壁や柱は斜めに傾いていますが、客室内の床・ベッド・家具は完全に水平です。室内の水平度は一般のビルと同一であり、三半規管に異常をきたすような構造的な歪みはありません。

Q2:シンガポールで大きな地震が発生した場合、傾いたタワーは折れませんか?
A2:倒壊する心配は極めて低いです。シンガポール自体が地震多発地帯(プレート境界)から離れた比較的安定した地塊に位置している上、マリーナベイ・サンズは隣国インドネシア・スマトラ島沖で発生するような巨大地震の長周期地震動を想定した耐震・制振計算を行って設計されています。強風や地震のエネルギーを逃す免震・制振構造が建物全体に組み込まれています。

Q3:なぜ日本の大手ゼネコンは建設工事を受注しなかったのですか?
A3:技術力不足ではなく、主に「工期の極端な短さ」と「契約上のリスク分担」が原因です。発注者側が提示した約2年強という工期は、万一遅延した場合に天文学的な遅延損害金が発生する過酷な条件でした。日本企業が経営判断としてリスク回避を選択した一方、実績作りと国際展開を急ぐ双竜建設がリスクを取って受注し、最新技術と突貫工事を組み合わせて工期内に完工させました。

佐藤 大輔
著者

佐藤 大輔

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。