一方で、この効率重視の食べ方に対しては、地域や世代によって温度差もあるようです。関東の焼き鳥店では、串から外さずにそのままかぶりつくスタイルが主流であり、骨を抜く作業自体が「少し野暮に見える」という意見も少なくありません。上品に少しずつ身を削ぎ落としながら食べるのが美徳とされる場面もあります。
これに対し、関西の居酒屋文化では「安くて旨いものを、いかに手際よく食べるか」が重視される傾向にあります。テーブルの上が骨の山になっても、それが楽しかった宴の証拠。それぞれの地域で培われた食の美学が、手羽先という小さな食材を通して浮き彫りになるのは非常に興味深い現象です。