全国の消費生活センターには、SNSや動画サイトのバナー広告を起点とした「シミ取りコスメ」に関する相談が後を絶ちません。独立行政法人国民生活センターの集計データによると、化粧品や医薬部外品の定期購入トラブルは年間数万件ペースで高止まりしており、その少なからぬ割合を「初回実質0円」「シミが剥がれ落ちる」と謳う商品が占めています。
SNSや知恵袋に溢れるユーザーの悲痛な叫び
大手質問サイトや美容系掲示板、X(旧Twitter)上に寄せられた生の声をつぶさに分析すると、共通する被害パターンが浮き彫りになります。
「大手番組の名前とシミがポロッと取れる画像を見て、半信半疑で注文してしまった。1ヶ月毎日塗り続けたが、肌がピリピリして赤くなっただけでシミは全く薄くならない。解約しようと電話しても『次回発送の10日前を過ぎている』と突っぱねられ、結局数万円の請求書が届いた」(40代女性・主婦の手記より)
「ネットの口コミサイトで『3日でカサブタになって剥がれた!』という絶賛レビューばかりだったので期待したが、届いたのは普通の保湿クリームと変わらない成分。よく見るとレビューサイト自体が広告主へ誘導する偽のステマサイトだった」(50代男性・会社員)
こうしたトラブルの根底にあるのは、「即効性への渇望」と「確証バイアス」を突いた悪質なマーケティング手法です。加齢による容姿の変化に強い不安を抱いている人は、「早く何とかしたい」という心理的焦燥感から、客観的に見れば不自然な劇的ビフォーアフター画像を都合よく信じ込んでしまう傾向があります。