『遊☆戯☆王デュエルモンスターズGX』が今も語り継がれる最大の理由は、中盤以降の怒涛のシリアス展開にある。仲間を失った恐怖と罪悪感に苛まれた十代は、やがて冷酷無比な「覇王十代」へと覚醒。「超融合」を駆使して立ちふさがる者を容赦なく薙ぎ払うその姿は、子供向けアニメの枠組みを完全に超越していた。
物語はポップな学園モノから、救いのない重厚なダークファンタジーアニメへと変貌を遂げる。純粋ゆえに狂気に呑み込まれていく十代の苦悩を、KENNが凄まじい鬼迫で演じきった。光と影、ヒーローと覇王という二面性は、遊城十代というキャラクターの深みを決定づけた瞬間だった。