現代の映像美学は、高精細な映像技術の発展により、役者の素肌を隠しきれない環境へと変化した。しかし杉咲花の場合、その変化を恐れるどころか、ナチュラルメイクを自らの強みへと昇華させている。素顔の魅力を活かしたメイクアップは、カメラのレンズを通しても一切の違和感を生まず、登場人物の生活の匂いそのものをスクリーンに醸し出す。
彼女のメイクを担当するスタッフ陣も、彼女の自前の肌質やそばかすを敢えて活かす手法をとることが多い。自分を良く見せるためのメイクではなく、物語の主人公として生きるためのメイク。この潔さこそが、老若男女問わず多くの人々から絶大な支持を集める理由だ。