「朝起きてシャワーを浴びようとしたら冷水しか出ない」。こんな絶望的な状況は、実は突然起こるわけではない。機器は壊れる直前に、必ず何らかのシグナルを発している。長年、現場で多くの設備を診てきた住宅設備診断士は、「わずかな変化を見逃さないことが、真冬の寒波の中で突然のお湯切れを防ぐ防波堤になる」と強調する。
代表的な前兆サインの第一は、設定温度の揺らぎだ。お湯の温度が途中でぬるくなったり、熱くなったりを繰り返す現象は、サーモスタットや熱交換器の機能低下を示している。第二に、点火時の異音。「ボッ」という爆発音のような打撃音や、「キーン」という高音の金属摩擦音が響く場合、バーナーの詰まりやファンモータの寿命が疑われる。
さらに、本体からの水漏れや、排気口付近から異臭(不完全燃焼臭)が漂う場合、あるいはリモコンにエラーコードが頻繁に表示される現象も極めて危険だ。こうした症状を放置すると、単なる湯切れにとどまらず、一酸化炭素中毒や火災といった重大事故につながるおそれもある。主要メーカーであるリンナイ株式会社や株式会社ノーリツ、パロマ株式会社の製品であっても、経年劣化による物理的な摩耗は避けられない。