なぜ、彼女はカメラの前で全てをさらけ出す決断をしたのか。当時、水沢アキは人生の大きな岐路に立たされていた。プライベートでの試練、女優としての転換期。世間が作り上げた「理想の女性像」という呪縛から抜け出し、自分自身の足で立ち直るための過酷な脱皮が必要だった。
カメラの前で装いを脱ぎ捨てる行為は、彼女にとって自己救済の儀式でもあった。過去のキャリアやイメージを投げ打つリスクを冒してでも、新しい自分を獲得したかったのだ。篠山紀信という稀代の受け止め役がいたからこそ、彼女はその崖から飛び降りることができた。結果として、作品の中に写る彼女の表情には、哀愁と力強さが共存する稀有な輝きが宿ることとなった。