春川ますみの現在と伝説の軌跡|引退の真相と昭和を魅了した名演の全貌

春川ますみの現在と伝説の軌跡|引退の真相と昭和を魅了した名演の全貌

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春川ますみのキャリアの出発点は、戦後復興期の浅草ロック座などに代表されるストリップ劇場の舞台でした。当時「ダイナマイトボディ」と称された圧倒的なプロポーションと、どこか親しみやすく愛嬌のあるキャラクターでたちまちトップダンサーとしての名声を獲得します。幕間のコントなどで磨かれた軽妙な間合いと度胸は、その後の女優人生における強固な礎となりました。

映画界へ本格進出した彼女の評価を決定づけたのが、1964年公開の今村昌平監督作品『赤い殺意』です。東北の旧家に嫁ぎ、過酷な運命に翻弄されながらも野性的な生命力で生き抜くヒロイン・貞子を熱演。当時のキネマ旬報主演女優賞や毎日映画コンクール女優主演賞を総なめにし、単なるセクシーアイコンから「日本映画界屈指の演技派」へと一気に脱皮を遂げました。

その後、国民的人気シリーズとなった『男はつらいよ』の第1作(1969年)にお冬役として出演し、寅次郎との絶妙な掛け合いを披露。さらに東映の看板シリーズ『トラック野郎』(1975年〜1979年・全10作)では、愛川欽也演じる「ヤモメのジョナサン」こと松下金造の愛妻・君江役を全作にわたって演じきりました。大家族を切り盛りしながら夫を支え、菅原文太演じる一番星・星桃次郎を温かく迎え入れる「日本の肝っ玉母ちゃん」の理想像を確立したのです。

伊藤 翔太
著者

伊藤 翔太

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。