長大トンネルの利用実態について、SNSやドライバーコミュニティ、利用者のリアルな証言を検証すると、数値上の便利さとは異なる「現場ならではの課題と心理」が浮き彫りになります。
山手トンネルを日常的に利用するドライバーからは、以下のような体験談が頻繁に寄せられています。
「真夏に山手トンネルに入ると、車載温度計の数値が跳ね上がる。渋滞時にはトンネル内部が熱気で充満し、エアコンを内気循環に切り替えないと排ガスの臭いが厳しい」「分岐が連続する大橋JCT付近ではGPSの精度が乱れやすく、カーナビの案内が遅れて目的の出口を通過してしまうことがある」といった声は、都市型長大トンネル特有の課題を的確に表しています。
また、関越トンネルを利用するスキーヤーや長距離トラックドライバーからは、「東京側の快晴からトンネルを抜けた瞬間、新潟側の猛烈な吹雪に視界を奪われる『川端康成の小説さながらの気象急変』に毎回肝を冷やす」「10km以上続く直線的な視界で催眠状態(ハイウェイ・ヒプノーシス)に陥りそうになるため、意図的に車間距離を広めに取っている」という証言が見られます。
このように、長大トンネルは気象や空間の遮断という利便性を提供する反面、ドライバーの認知機能や車両の冷却系に通常以上の負荷をかける特殊空間であるという現実が見えてきます。