とびひの大半を占める「水疱性膿痂疹」と「痂皮性膿痂疹」は、見た目だけでなく原因菌や発症パターンが根本から異なります。正しい治療方針を立てるためにも、両者の差異を把握しておく必要があります。
水疱性膿痂疹の主たる原因菌は黄色ブドウ球菌であり、菌が産生する毒素(エキソトキシン)によって皮膚の角層下に薄い膜の水ぶくれができます。こちらは主に夏季、健康な乳幼児を中心に多発します。
対して痂皮性膿痂疹は、主に化膿レンサ球菌(A群β溶血性レンサ球菌)の感染によって引き起こされ、黄色ブドウ球菌が混合感染しているケースも珍しくありません。季節に関係なく通年で見られ、年齢を問わず学童期以降の子どもから大人、さらにはアトピー性皮膚炎などで皮膚バリアが壊れている人に好発します。水ぶくれが破れやすく、すぐに硬く分厚いかさぶたへと変化する点が決定的な違いです。