猫の就寝行動を分析する上で外せないのが、猫の寝相と心理状態の相関関係、そして環境要因としての猫 足元で寝る 体温調節のメカニズムです。
足元で眠る愛猫の姿を観察すると、その日の室温や緊張状態が如実に現れています。体をきつく丸める「アンモナイト型(ニャンモナイト)」は、体熱の放散を防ぎつつ急所のお腹を守る防御姿勢です。室温が20度以下に下がった際によく見られます。逆に、お腹を天井に向けて無防備に晒す「ヘソ天」で足元に転がっている場合、その部屋の安全性と飼い主に対して100%の信頼を寄せている証拠であり、警戒心はほぼゼロと判断できます。
また、猫が布団の上に乗る理由には、熱力学的な動機が強く関係しています。人間の足先は放熱によって温度変化が起きやすい部位ですが、掛け布団の末端部は適度なぬくもりが滞留します。猫の平熱は38.0〜39.2度と人間より高く、至適環境温度は21〜26度前後です。
布団の中に入ると人間にとっては暖かくても、毛皮をまとった成猫にとっては熱がこもりすぎて30度以上のサウナ状態になりかねません。そのため、暑くなったらすぐに布団の外へ逃げ出せ、寒くなれば足のぬくもりを利用できる「布団の上の足元」が、猫にとって最も微調整が利きやすいサーモスタットエリアとして機能しています。