カフェインへの配慮が高まる中で市場が拡大しているのが、カフェインを抑えた飲料です。しかし、商品パッケージに並ぶ「デカフェ」「カフェインレス」「ノンカフェイン」の3つの表記について、その違いを正しく理解していない人が少なくありません。
最も注意すべきなのは、デカフェとノンカフェインの違いです。両者は似ているようで、製造上の定義が根本から異なります。
- ノンカフェイン(カフェインゼロ):原材料そのものに最初からカフェインが一切含まれていないもの。麦茶、そば茶、ルイボスティー、カモミールなどのハーブティー全般が該当します。カフェイン含有量は完全に「0%」であるため、妊婦やアレルギー体質の方でも心配無用です。
- カフェインレス/デカフェ:本来はカフェインを含んでいる豆や茶葉から、特殊な製造技術(超臨界二酸化炭素抽出法や水抽出法など)を用いて、カフェインを「90%以上除去」したものを指します。日本の公正競争規約ではカフェインを90%以上カットした製品に表示が認められています。
見落としてはならない盲点は、「デカフェ=カフェインがゼロではない」という事実です。通常のコーヒーに比べれば90〜99%カットされているためごく微量ですが、わずかなカフェインが残留しています。重度のカフェイン不耐症の方や、医師から完全な摂取制限を指示されている方は、「デカフェ」ではなく「ノンカフェイン」のハーブティーなどを選択しなければなりません。
また、ネット上で散見される「紅茶は発酵しているからカフェインが抜けている」という噂は完全なデマです。茶葉の酸化発酵プロセス(ポリフェノールがテアフラビンやテアルビジンに変化する過程)において、カフェインの総量はほとんど減少しません。紅茶にも1杯あたり約40〜45mgのカフェインが確実に含まれていることを忘れてはなりません。