結論から言えば、白紙の状態から完全に新しい学部を一から立ち上げる「単独新設」のハードルは極めて高い。だが、既存の医科大学との統合や包括的アライアンスを足がかりにした「実質的な医学部保有」というシナリオなら、現実味は決してゼロではない。教育関係者の間では、この現実解こそが本命視されている。
少子化が急速に進む日本国内において、高等教育機関の生き残りをかけた再編圧力は年々強まっている。莫大な初期投資と附属病院の維持費がかかるゼロからの医学部立ち上げよりも、経営課題を抱える既存医大との合流や、学校法人同士の合併を選択するほうが合理的だからだ。過去にも関西圏や地方都市で大学の統合劇が繰り広げられてきたが、首都圏のトップ私大である早稲田が動くとなれば、そのインパクトは比較にならない。