日本のサッカーファンの間では「フル代表がFIFAランキングでアジアトップなのだから、U-23年代でもアジア勢相手なら圧倒して当然だ」という楽観論が時に散見されます。しかし、育成年代の専門家や現場スカウトの間では、この認識は明確な誤解であると指摘されています。
その理由は3点あります。
- 欧州組の招集制限:A代表と異なり、FIFAの国際Aマッチデー拘束力がないU-23アジアカップでは、欧州主要リーグで主力を張る最前線のタレント(久保建英ら)を招集できません。国内組主体の編成を強いられるため、総合力勝負になります。
- 中央アジア勢の国家プロジェクト:ウズベキスタンなどは国を挙げて同世代を同一クラブや育成アカデミーで長期合宿させ、クラブチーム並みの阿吽の呼吸を構築して大会へ乗り込んできます。
- 東南アジアの帰化・育成ハイブリッド戦略:インドネシアやベトナムなどは欧州ルーツの選手の発掘と自国育成を急速に融合させ、フィジカルと戦術理解度でかつての格差を埋めています。
「名前や過去のネームバリューだけで勝てる試合は1分たりとも存在しない」というのが、現代のアジアユースシーンにおける冷厳な現実です。