なぜ渋沢栄一の子孫からは、メディアやエンタメの世界で異彩を放つ人物が次々と現れるのか。理由は明白だ。500人を超えるとも言われる圧倒的な血縁の広がりと、栄一自身が遺した柔軟な家庭教育にある。
生涯で500以上の企業設立に関わり、同時に多くの子供に恵まれた栄一。彼は子孫たちに対し、型に嵌まった家業の継承を強要しなかった。「論語と算盤」で知られる道徳と経済の両立を説きつつも、個々の自主性を極めて尊重したという。この自由闊達な家風こそが、後世においてビジネスにとどまらず、芸能、音楽、アートといった多様な才能を開花させる土壌となったのだ。