触れた瞬間に誰もが「何もつけていないみたい」と声を上げる。その質感の土台を支えているのが、人工毛の主原料である高機能樹脂ポリブチレンテレフタレート(PBT)の技術革新だ。
かつて安価なエクステに見られたプラスチック特有のテカリや硬さは、今の高品質ラッシュには微塵もない。各メーカーが独自の熱処理技術と延伸技術を注ぎ込み、極上のマット感としなやかな弾力性を兼ね備えたPBT原糸を生み出している。
指先で押し返しても自まつ毛ごと柔らかくしなり、就寝時に枕へ顔をうずめても毛先が折れ曲がりにくい。化学繊維技術の地道な進歩が、まつ毛という数ミリのパーツに劇的な快適さをもたらしている。