イルギオットーネディピュー閉店理由と現在|笹島シェフの今と系列店

イルギオットーネディピュー閉店理由と現在|笹島シェフの今と系列店

今注目を集めている イルギオットーネディピュー閉店理由と現在|笹島シェフの今と系列店について、主要な情報を分かりやすく掲載しています。

鴨川沿いの木屋町・先斗町エリアに位置し、春には桜、夏には納涼床の風情をテラス席から楽しめる贅沢な空間として親しまれたイルギオットーネ ディピュー。惜しまれつつ暖簾を下ろした背景には、主に2つの決定的なファクターが重なっています。

第一の理由は、出店契約時における定期建物賃貸借契約の満了です。京都の鴨川沿いという屈指の超一等地に位置するテナント物件は、契約更新のハードルが極めて高く設定されているケースが少なくありません。飲食業界関係者の証言によると、ディピューの契約期間満了に伴う更新条件の見直しや物件オーナー側の方針転換が重なり、店舗側として無理な条件延長を選択せず、定刻通りの幕引きを決断した経緯があります。

第二の理由は、オーナーシェフである笹島保弘氏が打ち出した「原点回帰とクオリティの再凝縮」にあります。かつて東京・丸の内への進出をはじめ、多店舗展開やカジュアル業態の多角化を進めていた同グループですが、店舗数が増加するにつれて直面したのが「料理人育成の難易度」と「ブランド価値の維持」という飲食業界特有の壁でした。笹島シェフは当時のメディアインタビューや料理専門誌の対談において、「目の前のひと皿にどれだけ魂を込められるか、自分の目が届く範囲で完璧なガストロノミーを追求したい」という趣旨の告白を残しています。

多店舗展開によるスケールメリットを追うフェーズを終え、八坂の塔の麓にある「イルギオットーネ 京都本店」という象徴的拠点へ経営資源と優秀なスタッフを集約させる――。ディピューのクローズは後ろ向きな撤退ではなく、京都イタリアンの頂点を極め直すための極めて合理的な事業再編でした。

渡辺 美咲
著者

渡辺 美咲

心身ともに健康で持続可能なライフスタイルをテーマに、最新のウェルネストレンドを発信中。