この分類において、最も辛辣な評価を受けるのが「無能な働き者」です。軍隊の文脈では「即刻銃殺せよ(処刑せよ)」とまで過激に表現されることがあります。なぜ能力の低い怠け者よりも、やる気のある無能な働き者のほうが有害とされるのでしょうか。
最大の理由は、「間違った努力を最大火力で実行してしまう点」にあります。指示の意図を正しく理解しないまま勝手な判断で暴走し、クライアントとの関係を悪化させたり、チームに不要な手戻りを発生させたりします。本人は「良かれと思って」「熱心に」働いているため、周囲からの指摘を受け入れにくく、修正が極めて困難です。
さらに、彼らが引き起こしたトラブルの火消しには、「有能な働き者」や「有能な怠け者」のリソースが大量に奪われます。組織全体の生産性を根底から破壊する引き金となるため、マネジメントにおいて最も警戒すべき対象と位置づけられているのです。