インターネット上の掲示板やSNS、知恵袋の投稿を丹念に精査すると、三保の松原に対する旅行者の評価は、事前の「期待値の設定」によって大きく二極化している実態が浮かび上がる。
高評価の投稿で圧倒的に多いのは、「みほしるべの解説が想像以上に充実しており、無料とは思えないクオリティだった」「早朝の神の道を歩いたとき、朝靄と松林の香りに包まれて鳥肌が立つほど清々しかった」という、空間全体の雰囲気を五感で味わった人々の声である。特に、混雑を避けて朝7時台や8時台に訪れた旅行者からの満足度は極めて高い。
一方で、手厳しい不満の声として目立つのが以下の2点である。第1に「砂浜を歩くのが想像以上に疲れる」という身体的負担。三保の海岸は粒子が粗い黒砂と砂利で構成されており、足が深く沈み込む。ヒールのある靴や滑りやすいサンダルで訪れた観光客が歩行に難儀し、波打ち際まで行くのを諦める光景は現場でも頻繁に目撃される。
第2に「海岸線の消波ブロック(テトラポッド)が視界に入り、絵葉書のような完全な自然美を期待していくと興ざめする」という指摘だ。この点について、現場を歩けばその理由と切実な背景がすぐに理解できる。