日本で封印された一方で、アメリカのメジャーリーグ(MLB)では現在もダブルヘッダーが頻繁に行われています。MLBで年間162試合という過密日程を消化するためには、広大なアメリカ大陸の移動スケジュール上、同日開催による消化が不可欠だからです。
「ストレート」と「スプリット」の決定的な違い
MLBにおけるダブルヘッダーには、主に2つの開催形式が存在します。
- トラディショナル・ダブルヘッダー(ストレート方式):第1試合終了後、約30〜45分の短い休憩を挟んですぐに第2試合を行う形式。チケットは1枚で2試合とも観戦可能。
- スプリット・ダブルヘッダー(入れ替え方式):昼(デーゲーム)と夜(ナイトゲーム)に時間を大きく空け、第1試合終了後に全観客を一度退場させて再入場させる形式。第1試合と第2試合で別々のチケットが必要。
現代のMLBでは球団経営の観点から、入場料収入を2試合分確保できる「スプリットダブルヘッダー」が主流となっています。
特別ルール(7回制)の変遷とロースター枠の拡大
MLBではダブルヘッダー開催時に限り、出場登録選手(アクティブ・ロースター)を通常枠(26人)から「27人目」として追加招集できる特別規定が認められています。これにより、チームはダブルヘッダー専用の先発投手やリリーフ要員を1名臨時でベンチに入れることが可能です。
なお、過密日程が極まった2020年〜2021年の短縮シーズンでは、選手の健康維持を目的に「ダブルヘッダーに限り1試合7回制」という前代未聞の暫定ルールが施行されました。伝統を重んじるファンやメディアから賛否両論が巻き起こった結果、2022年シーズン以降は再び「通常の9回制(延長戦は無死二塁から始まるタイブレーク制)」へと回帰しています。