現在、入学準備で最も保護者の頭を悩ませているのが「ICT環境の整備」です。全国の高校で1人1台端末環境が標準化されたことで、従来の学習ツールとの住み分けに大きな地殻変動が起きています。
大手予備校や教育リサーチ機関の動向調査によると、全国の高校の約78%がBYOD方式を採用しており、その多くが「無印iPad(第10世代以降)」または「指定仕様のChromebook・WindowsノートPC」を推奨モデルに設定しています。学校が一括購入を取り次ぐケースと、各家庭が量販店等で仕様書に沿って購入するケースに分かれますが、勝手な自己判断で別OSの端末を購入すると授業支援アプリが動かないトラブルに直面します。
一方、かつて高校入学祝いの定番だった「専用の電子辞書」は、その立ち位置が大きく変化しました。現場の教員や在校生への取材では、以下のような実態が浮き彫りになっています。
「授業で端末が常に手元にあるため、学校推奨の辞書アプリやWeb辞書サービス(DONGRIなど)で十分対応できるケースが激増しました。紙の辞書指定がある進学校や、模試・大学入試共通テスト対策でオフライン端末での検索スピードを重視するハイレベル校以外では、高価な専用電子辞書を持て余してしまう生徒が目立ちます」(私立高校・進路指導主事)
電子辞書は本体価格が3万円〜4万円台と高額なため、「学校指定のICT環境を確認し、辞書アプリで代替可能か見極めてから判断する」ことが、無駄な出費を避ける最大の防衛策です。