オーストリア・ブンデスリーガを追う上で、多くのファンが直面する最大の疑問が「なぜ終盤戦で順位が急激に入れ替わるのか」という点です。その真相は、2018-19シーズンから導入された独自のオーストリアブンデスリーガプレーオフルールにあります。
レギュラーシーズン全22節が終了した時点で、順位表は以下の2つのグループに完全に分割されます。
- オーストリアリーグチャンピオンシップグループ(上位1〜6位):リーグ優勝およびUEFAチャンピオンズリーグ(UCL)、UEFAヨーロッパリーグ(UEL)出場権を争う。
- クオリフィケーショングループ(下位7〜12位):残留争いおよびUEFAカンファレンスリーグ(UECL)出場プレーオフ進出権を争う。最下位(12位)は自動降格。
このシステムの最も過激な特徴は、「レギュラーシーズンで獲得した勝点が半分(小数点以下切り捨て)になってリセットされる」という点です。例えば、22節終了時点で勝点44を稼いで首位に立っていたとしても、プレーオフ開始時には勝点22に縮小されます。2位(勝点40→20)との差は「勝点4」から「勝点2」へと半減するため、直接対決1試合で瞬時に順位がひっくり返る計算になります。
このポイント半減ルールにより、レギュラーシーズンで圧倒的なリードを築いたチームであっても決して安全圏には入れません。終盤10節の直接対決は毎試合が実質的な決勝戦となり、最後まで優勝の行方が分からない極限のスリルを生み出しています。