観光地化が極限まで進んだ新世界。しかし、そこで提供される食の質はむしろ向上している。数年前までの「観光客向けの簡易的な店」は淘汰され、本物志向の店だけが生き残るフェーズに入った。通天閣のネオンが輝く下、夜な夜な繰り広げられるのは、単なる観光グルメの枠を超えた真剣勝負だ。
特に顕著なのが、客層の変化である。かつては地元の常連客が競艇帰りにワンカップを片手につまむ場所だった。それが今や、SNSでバズった限定ネタを求めて若者が列を作り、その隣で欧米からの旅行客がヴィンテージの日本酒を嗜む。混沌と洗練が同居する、実に大阪らしい光景がそこにある。