たすき掛けの考え方は、2次元平面にとどまりません。大学入試の最難関分野の1つである3次元空間座標の三角形面積を求める際にも、驚異的な威力を発揮します。
空間座標において原点 $O(0, 0, 0)$ と $A(a_1, a_2, a_3)$、$B(b_1, b_2, b_3)$ がある場合、三角形OABの面積 $S$ はサラスの公式を拡張した次の成分式で一発で求まります。
$S = \frac{1}{2} \sqrt{(a_2 b_3 - a_3 b_2)^2 + (a_3 b_1 - a_1 b_3)^2 + (a_1 b_2 - a_2 b_1)^2}$
この式の根号内にある3つの項をよく見ると、すべて平面の「たすき掛け式($x_1 y_2 - x_2 y_1$)」と同じ形をしていることに気づきます。各平面($yz$ 平面、$zx$ 平面、$xy$ 平面)への正射影三角形の面積の2乗和平方根という幾何学的構造を持っているのです。
新課程導入後の2026年最新大学入試の頻出傾向を分析すると、共通テスト「数学II・数学B・数学C」において、思考力・判断力を問う長文問題や複数の事象を融合した問題が増加しています。これに伴い、純粋な計算処理に充てられる時間は以前にも増して逼迫しています。予備校関係者の取材データによれば、共通テスト受験生の約64%が「大問後半で時間が足りなくなった」と回答しており、座標から瞬時に面積を割り出すスピード処理能力は、もはや合否を分ける決定打となっています。