別離を経て、満島ひかりの表現活動はさらなる覚醒を遂げた。既存の俳優の枠組みを軽々と飛び越え、音楽プロデューサーとのコラボレーション、舞台のセルフプロデュース、さらには文筆活動までその領域を自在に拡張している。東京国際映画祭をはじめとする国内外の映画祭で見せる彼女の堂々たる佇まいは、独立したひとりのクリエイターとしての自信に満ち溢れている。
枠に嵌められることを拒み、自らの感性だけを羅針盤にして突き進む姿。かつての痛切な別れも、独立に伴う孤立も、すべてを自身の表現の血肉に変えてきた。傷を隠さず、むしろその傷口から光を取り込むような彼女の演技スタイルは、同世代のどの俳優とも似ていない唯一無二のオーラを放ち続けている。