莫大な資金力を操る編成総責任者、アンドリュー・フリードマンの手腕は常に冷徹だ。どれほど実績のあるスターであっても、チームの将来設計に合致しなければ執着しない。一方で、チームの弱点と見れば、トレードデッドラインを前にマイナーの有望株を惜しみなくパッケージにして即戦力を釣り上げる。
ファーム組織の育成力があるからこそ、大胆なトレード市場での立ち回りが可能になる。自前で育てた若手有望株を安価な戦力としてロースターに組み込み、浮いた予算でトップタレントを維持するサイクル。市場価値がピークに達したベテランを巧みに放出し、常にロースターの代謝を促すフリードマンの哲学は、他球団フロントにとっても最高峰のケーススタディとなっている。