SNS時代において、有名人の家族であることは諸刃の剣だ。知名度を最初から得られる反面、少しの綻びで激しいバッシングに晒される。
彼らが秀逸だったのは、その「比較される運命」を逆手に取ったセルフブランディングだ。こっちのけんとは「こっちの」という自虐とも取れるアーティスト名を名乗り、自らをあえて「メインストリームではない側」に置くことで独自の立ち位置を築いた。菅生新樹もまた、本名で活動することで、兄の芸名(菅田将暉)との間に絶妙な距離感を保ち続けた。このスマートな自己客観視能力こそが、彼らを一発屋で終わらせなかった防壁である。